2015年5月27日水曜日

天体観望での機材毎の対象の違いについて

今回は機材毎に楽しめる対象の違いについて説明します。
目の良い方にとっては、肉眼も立派な観望機材と考えて良いかと思います。

●肉眼で楽しめる対象(暗い場所で)
・流星群
・天の川
・(大きな)散開星団
・(明るい)二重星

●双眼鏡で楽しめる対象
・(大型の)星雲、銀河
・(大型の)球状星団
・天の川(細部)
・散開星団
・月

●望遠鏡で楽しめる対象
・月
・惑星(写真よりはかなり小さい。)
・球状星団
・銀河(写真とは異なります。)

以上です。
見る対象によっても使う機材が異なりますし、望遠鏡と一口に言っても様々な種類があり、得意とする対象が異なります。
望遠鏡と双眼鏡の大きな違いは倍率と視野角(見える範囲の広さ)になります。
一見倍率が高いほうが良いように感じるかも知れませんが、その分見える範囲は非常に狭くなり、高倍率に耐えうる機材となると望遠鏡でも大型のものになり、架台も含めて重装備になります。

双眼鏡は望遠鏡と比較するとはるかに倍率が低いですが、大型のものでなければ手持ちで
使えますし、正立像で視野角が広いため対象が探しやすく、上記の通り双眼鏡の方が多数存在します。

はじめての天体観望では気軽さ、見る対象の豊富さから、肉眼、双眼鏡に絞ります。
特に双眼鏡が得意とする、散開星団は図鑑などで見るよりはるかに美しい姿を見ることが出来ます。
長くなってしまいましたので、観望時の注意事項、準備するものは次回紹介します。

2015年5月26日火曜日

天体観望を始める前に その1

今回から数回にわたって気軽に出来る天体観望の方法をお伝えします。

天体観望を行うには若干準備、知識があったほうがより楽しむことが出来ます。
注意事項、必要な知識、道具を列記します。

まず、注意事項として、見る対象により扱う機材が異なります。
天体写真を希望している方、図鑑の写真のような姿を肉眼で見たいという方はご注意下さい。
簡潔に申しますと、図鑑に良く出てくる対象は望遠鏡を使っても肉眼で同じように見えません。

例として図鑑でのおなじみのアンドロメダ銀河(M32)などは、どんなに大きな望遠鏡を使ってもこのような姿に見えません。同様にこれまた図鑑でおなじみのオリオン大星雲(M42)も同様にぼやけた煙のような姿にしか見えません。
理由としては、オリオン大星雲などの散光星雲(ガスが反射して色が見える星雲)は、肉眼では目の感度から色が認識できず、望遠鏡にカメラを設置し長時間露光しないと赤いガス成分を感光しないためです。そのため、天体写真愛好家は赤の感度が高いフィルムや、デジカメではCCDのフィルターを交換したりして対応しているのです。アンドロメダ銀河なども中心部以外は暗く、同様に長時間露光して姿を現す対象になります。

では、気軽に楽しめる対象は何になるのでしょう。
次回は機材毎に記載します。

2015年5月24日日曜日

天体観望のすすめ

昨今の都市部ではさっぱり星が見えなくなってしまいました。
しかし、都市部から離れた街灯の無い山間や、海岸沿いのキャンプ地に行くと驚くほど輝く星を見ることが出来ます。
都会では絶対に見ることの出来ない天の川も見ることが出来る場所があります。
キャンプに行ったときには是非空を眺めてみて下さい。
夜空に吸い込まれそうな不思議な体験をすることが出来ます。

でも、望遠鏡とか難しそう、見たい対象がわからないと尻込みしてしまうかもしれません。
綺麗な空であれば機材など持たずに眺めるだけでも感動できますが、やはり図鑑に載っているような姿も見たいと思うでしょう。

次回からは数回にわたって、はじめての天体観測(観望)に挑戦したい方のための情報をお届けします。
難しいことを考えず、気軽に星空を楽しむ方法をお伝えします。
ちょっとした機材を揃えれば、ベランダでも多くの対象を観望出来るようになります。
興味ある方はご参考にして下さい。

天体観望してみませんか

小学生の時、天体望遠鏡で空を眺める事が趣味でした。
仕事に就く頃にはすっかり忘れていた趣味でしたが、慌ただしい生活を送る中で天体観測を改めて始める方が増えているようです。
ここでは、アウトドアレジャーとして気軽に始める天体観望から、ちょっとはまってしまって大型機材を検討している人やPCやスマートフォンを用いた天体撮影方法や、画像処理の方法を説明します。
キャンプ地で眺める星は本当に綺麗です。
日常に疲れている方はぜひ星の世界を旅してみてください。